働いても働いても、生活が楽にならないのはなぜか?②

本記事では、
前回の記事の最後の質問
「会社は何を基準に私たちのお給料を決めているのでしょうか??」
という問いについての答えを書いていきますね。
 
例えば、コンビニのアルバイトのお給料を例に見てみましょう。
2018年10月時点で最低賃金が最も低い鹿児島県では
コンビニのアルバイトは
平均時給が770円くらいです。

 
が、最低賃金が最も高い東京で
コンビニのアルバイトを探すと
平均時給は1100円以上がザラ。

 
なぜ同じコンビニなのに、鹿児島と東京では300円以上も差があるのでしょうか??
 
 
私は最初、都内と地方では人口が違うから
お客さんも多いため、仕事が非常に忙しく
給与が高いのだと思ってました。
 
でも、そうじゃありません。
 
都内はたしかに人口は多いけど、その分
それに見合った数のコンビニがあるので
1店舗あたりが抱えるお客さんの数は
そこまで劇的には変わりません。
深夜なんて店舗はガラガラです。
 
レジ打ち・清掃・品出しなど
仕事内容はまったく同じはずなのに
給与は約1.5倍。
 
都内のコンビニ店員さんは
地方のコンビニ店員さんに比べて
相当リッチな生活を送れてるんでしょうか?
 
答えは、Noです。
 
何故なら、この時給の差額は
地方と都内での生活費の差だから。
 
私には鹿児島県出身で現在都内に住んでいる友達が居ますが、
鹿児島では、野菜や果物、肉・卵といった生鮮食品は都内に比べると半額以下で購入できるそうで、東京に出てきた時の物価の高さに初めは驚いたと言っていました。
 
そして、食べ物意外にも都内では、家賃や光熱費などもめちゃくちゃ高いんですよね。
 
なので、別に豪遊をするわけでもなく
質素な生活をしても、都内は地方に比べて
生活費がかかる。
 
この生活費というものが
雇用主が労働者の給与を決める
大きな要素になっています。
 
 
どういうことか詳しく説明していきますね!
 
 
雇用主は、明日もあなたに今日と同じように
元気に働いてほしいと思っています。
 
それはあなたに元気でいて欲しい、とかではなく
毎日同じように労働力を提供して欲しいから。
 
なので、明日も元気に働けるように
一般的な生活に必要となる金額を支払います。
 
 
ドイツの経済学者のマルクスは、この費用を
労働力再生産コスト
と言っていますが、平たく言うと生活における必要経費(=生活費)です。
 
この生活費 = 労働力再生産コストには
食費や家賃以外にも色々な物が含まれて
働く人の家族が生活できる為の費用や
高度な技術・知識が必要な職業の場合は
その習得にかかる費用も含まれます。
 
会社で20代の若手社員よりも
50代のおじさんの方が給与が高いのは
一般的には、その年代だと子供や家族がいて
若手社員よりも生活費がかかるから。
 
発展途上国の人々の給与が安いのは
彼らの国の物価が安いので
その金額でも生活をしていけるから。
 
医者や宮大工さんの給与が高いのは
その高度な知識や技術を身に着けるのに
今まで学費や労力がかかっているからで
その費用を後払いの形で給与で払ってます。
 
つまり、給与は努力量で決まるわけではないので「頑張れば給料が上がる!」というのは違うということです。(外資系金融機関などは歩合制のところが多いためこれとは少し違う話になります。)
 
例えば、営業職の人が努力をして
先月の3倍の売り上げを作ったとしても
若干の報奨金が出るくらいで
給与が3倍にはなりません。
 
何故なら、その営業成績を作る為に
生活費が3倍になるわけではないから。
 
若手社員がバリバリ仕事をして
50代のおじさんより仕事ができたとしても
生活費はおじさんの方が上なので
もらえる給与は、おじさんが上。
 
会社が考える給与額は、あくまでも
再び労働力を提供してもらえるように
今日一日生活するのに必要な金額です。
 
そこには、労働者が豊かになるようにとか
十分な貯蓄が蓄えられるように、とかは
考慮されません。
 
つまり、今後もずっと毎日同じように
延々と働き続けないと生活はできないし
それで送れるのは標準的な生活レベルで
会社の給与は、あなたが豊かになるようには
出来ていないってことです。
 
私は昔「特別に贅沢をしているわけでもなく普通に生活してるだけなのに、なぜか月末になると1ヶ月のお給料を全て使い切ってしまって、貯金ができないんだよなぁ。。。」
と思っていましたが、
それって当たり前のことなんですよね。
 
このことを知った時に、とても納得したのと同時にとても凹みました。
 
 
「私、死ぬまで働き続けるのか、、、」と。
 
 
たしかに、昔は55歳だった定年退職が今は60歳になり、再雇用で65歳まで働くのが一般的になりました。
現在政府が進めている高齢者雇用安定法の改正により定年退職70歳、再雇用75歳までに引き上げられるとすれば、
"死ぬまで働き続ける社会"は一般的になるのかもしれません。
 
…そんなの絶対嫌だーーー!!!
 
と、叫びたくなった方は私だけではないのでは??😂笑
 
じゃあ、どうすればいいの??って話ですよね。
続きは最後の記事で💡